準備の様子はこちらから>放課後の学校クラブ第5回「月と夢の世界」に向けて
大学生との出会い
秋晴れの空の下、夏休み前から準備を進めていた「月と夢の世界」もようやく本番を迎えることができた。今回はたくさんの大学生が体験入学。これまでもオンラインでの活動で画面越しに参加してもらったことはあったものの、現地での活動は初めてとなる。
いきなり増えた部員にびっくりした様子の子どもたちだったが、すぐに一緒に準備スタート。机や椅子の配置がある程度済んだら、6年生部員の声掛けにより、集合して自己紹介。
まずは大学生から、続いて子どもたちがそれぞれの担当する「授業」について説明をしていった。
言葉だけではイメージできないこともあるため、実際に手を動かしながら共同製作を進めていく。
「月と夢の世界」ということで、教室の中央にはペットボトルでできた「バク」も登場。黒板も宇宙らしく彩られていた。
チラシ配りでまち案内
準備が一区切りついたら、お昼ご飯を食べる前にチラシ配りへ。
これもまちとつながる大事なプロセスだ。
学校の近くにあるスーパーや商店街を巡りながら「月と夢の世界」にご招待。子どもたちは慣れた様子で店員さんに声を掛けてチラシを手渡す。少し説明不足のところは大人がフォロー。
筆者も途中まではついていったが、途中でリタイヤして、学生にお任せ。後から同行した学生に話を聞けば、道中ではいろいろなエピソードがあったらしい。
駐車場でお客さんに突撃してチラシを配ったり、「この和菓子屋さんのお団子がおいしいんだよ」などと教えてもらったり……初めてやってきた大学生をリードする、いつもより少し頼りになる子どもたちの姿が浮かぶ。
月と夢の世界の幕開け
午後2時、予定通りに始業の時間。大学生チームはいったん教室を出て入学手続きに並ぶ。
《放課後の学校クラブ》では、子どもも大人も自由に入学できる。ここでは分かりやすく入学した参加者を「生徒」と呼ぶこととする。
入り口では、保護者チームが新聞でエコバッグをつくるワークショップを実施。 教室の中では、子ども部員がそれぞれ持ち場について準備万端。今回は12名の部員によって11個の「授業」が行われた。
4年生の部員2名による「せんぷうきのせんせい」では、短冊状のテープに夢を書いて、扇風機(サーキュレーター)に取り付けていく。
その真ん中には小さな「先生」がいて、スイッチを入れれば夢を空へと飛ばすことができるという仕組みだ。
5年生の部員は「惑星」をテーマにした授業。
水星から海王星まで、紙芝居形式で太陽系の惑星について詳しく説明。太陽からの距離、大きさ、公転周期など、一つひとつの惑星について約10分間にわたる解説を聞いた後、折り紙などを使ってオリジナルの惑星をつくっていく。
理科と図工を組み合わせたようなプログラムだった。
6年生部員による「かぐや姫を月にかえせ!」は工作に挑戦。
切込みを入れたストローを紙コップに差し込み、もう一方の先端には月を描いたダンボールを貼り付ける。
あとはかぐや姫など月に帰したいものを描いてその裏側にモールを取りつければ完成だ。
ストローの切込みにはさめば、地上と月をつなぐ宇宙エレベーターになる。手順の説明もお手のもの。
それぞれのペースで
現在、《放課後の学校クラブ》には、1年生から6年生まで幅広い学年の子どもたちが参加している。そのため、時間の流れ方も人それぞれ。前回、牛乳パックでたくさんの「じゅう」を製作していた部員は、続々と訪れる「生徒」に対応するために2時間ずっと持ち場をキープ。お母さんにも協力してもらいながら、臨機応変に場をまわしていた。
その一方で、半分くらい「きゅうけい」のレアな授業も。お休み中の「先生」は、他の授業に生徒として参加しながら楽しんでいた。
ここでは〈教える―教わる〉の関係性も常にゆらいでいく。もちろん「まだ休憩中ですか~」という素直な反応も見られるが、かと言って「戻りなさい」と指導することもしない。
4年生の部員は、「ミライの教室」で盛況だった「けん」に引き続き、今度は「カマ」をつくり続ける。気付けば子どもも大人もダンボール製の武器を手にしていた。「きょうたくいぬごや」では、犬にエサをあげた生徒に「月とほしの王かん」を進呈。カラーフィルムが貼ってあるため、太陽にかざせば光って見えると教えてくれた。
時間が経つと、各授業の成果物を身にまとった「生徒」たちでにぎわっていく。あたかもRPGでアイテムを集めてきた登場人物のようだ。素敵な装備を揃えて向かう先は束の間に出現した「月と夢の世界」か。子どもたちにとっては新たな出会いの交錯する物語の一幕となったことだろう。
コメントをお書きください