そぞろみ部とは
いろいろな場所をそぞろ歩きながら造形的な見方や考え方を使って身の回りのあれこれを眺めてみるまったり系部活動。
1年ぶりの活動報告となる今回のテーマはお正月。群馬県高崎市の「だるま市」に行きがてら、まちなかのお正月をそぞろみた。
紅白に飾られるまち
赤と緑のクリスマスカラーから一転して、町のあちこちが赤と白で彩られる年末。
そうしてあっという間に今年も幕を開けた。いつもと変わらない1日のはずなのに、元日はどこか特別な空気が漂う。
お昼過ぎに家を出て電車で「だるま市」へ。
高崎駅の構内で見かけた門松は、蟹の画像がコラージュされて何ともキッチュな雰囲気を醸し出す。
改札を出るとさっそく大きな赤いだるまがお出迎え。人の流れに乗って入り口に向かい、検温と消毒で身を清めて入場。会場内は、幟やテント、垂れ幕、スタッフが着用する法被などあらゆるところに紅白パターンが目立つ。
紙製の絵馬も赤と白の2種類。特設ステージで演じられていた創作エイサーでは、紅色の大蛇と白い獅子舞が勇壮に舞っていた。
こうなるとカラーコーンや車止めまでいつもと違って見えてくる⁉ とある動物の気配もちらほら。
縁起物いろいろ
玄関先に並ぶ正月飾りもそぞろみポイント。
今回も多くの店先にしめ飾りが掲げられていた。基本的には藁や水引などから構成されるが、組み合わせや結び方によって色や形もヴァリエーション豊富。
みかん(あるいは橙)を取り付けただけの素朴なもの、鶴を造形した水引や千代紙で彩られたにぎやかなもの、あるいはリース状のものからピンクのしめ飾りまで、その様子はまさに図工のあるまち。
▼しめ飾りコレクション
そしてもちろん、今回の主役のだるまも見過ごせない。
「だるま市」では色も大きさも異なる各種だるまが販売されていた。会場中央に置かれた赤と金の巨大なだるまには、行き交う人々が願いごとを書き込んでいく。目入れも含め自ら仕上げることができるのもだるまの魅力である。
「今年はトラディショナルなだるまとトラだるまがありますよ」という謳い文句に誘われて思わずどちらも入手。
干支を味わう
お正月には、12年に1度いつもより注目を浴びる動物がいる。今年の主役はとら・虎・寅。
周りを見渡せば、看板や商品のパッケージなど、いたるところにそのモチーフが見つかる。
今回は初売りのスーパーマーケットでもそぞろみた。入り口にはさっそく「あけましておめでタイガー」と書かれた貼り紙があり、期待も高まる。
ワゴンセールではカスタードクリームとココアパウダーで縞模様をイメージした「とらケーキ」をピックアップ。「どら焼き」ならぬ「とら焼き」は、中身もつぶあんとバターの2色というこだわりの一品。かわいらしい虎を象った和菓子も発見。
一通り買い物を済ませて、家でゆっくりオリジナルの干支プレートを準備して美味しくいただいた。
と、お正月気分も束の間に。三が日を過ぎる頃には日常に元通り。どうやら虎に代わって鬼たちが顔を覗かせ始めたようだ。
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